こんにちは!
bamboooです。
今日は、1月に生産販売終了がアナウンスされた富士フイルムのプロ用ネガフィルム、FUJICOLOR PRO400Hをレビューしたいと思います。
思えばこのフィルム、自分がフィルムカメラを買って初めて使ったフィルムでもあり、個人的にとても思い入れがあります。
そんなPRO400Hの特徴を作例とともに振り返っていきたいと思います。
PRO400Hの青み
このフィルムはよく青みが綺麗に出ると言われます。
実際に自分が現像に出してみても、青みが強い仕上がりで帰ってくることが多かったです。
Canon AF35MLで撮影
ただし以前Nikon F3で撮影した際、真夏の晴天の日だったのでNDフィルターを付けて撮影したのですが、その際はかなり暖色が強い仕上がりで帰ってきました。
Nikon F3 +Ai Nikkor 50mm F1.4Sで撮影
フィルムの色は、ラボごとのスキャンの個性によっても変わってくると思うので一概に言うことはできませんが、何でもかんでも青く写るというわけでもないのかな?と思います。
柔らかな描写
Nikon F801S + AF Nikkor 50mm F1.4Dで撮影
描写は非常に柔らかくなっており、花やポートレートを撮るにはうってつけです。
プロ用のフィルムはきちんとライティングが行われた環境下で使われることを想定しており、ライティングによる演出を表現するために軟調な写りになるように調整しているのだとか。
逆にアマチュア向けのSUPERIAなどは自然光の下での使用を想定しているため、あえて硬調な写りにして、フラットな光でも立体感を得られるように設計されているようです。
X-Pro3 Stories, #2 銀塩フィルムから学ぶ | | 富士フイルム Xシリーズ & GFX
第4の感色層
このPRO400Hというフィルムは第4の感色層という特殊な技術が用いられています。
これはフィルムの感光によってもたらされる色を、より人間の眼の見え方に近くする技術です。
人間の眼には青、緑、赤の色知覚があるが、青緑光が増えると赤成分が減少したように感知されるという。そのため、青緑光に感光し、現像時に現像抑制剤を放出することで赤の感色層の現像を抑制する第4の感色層(CL層、Color correction Layer)を設けた。
専門家ではないのではっきりとは分からないですが、この記事を読む限りでは青・緑光によるフィルムの化学反応が赤色光の化学反応を抑制することで、あのような青みが強く出るのではないかと推察できます。
Canon AF35MLで撮影
まとめ
富士フイルム最後のプロ用ネガフィルムFUJICOLOR PRO400H。
なくなってしまうのは本当に惜しいですが、むしろなくなる前に使えたことは幸運でした。
ACROSも一度は消えてしまいましたがその後イルフォードのOEMという形で復活しましたし、望みはまだ残っているかもしれませんしね。
それまでみんなでフィルムを使い続けて、希望を繋いでいきましょう。
それでは、よいフィルムライフを。